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スマホの使いすぎが気になるけれど、具体的にどれくらい触っているのか分からないことはありませんか。特に子どもが勉強よりスマホを優先していないか心配な保護者の方や、自分の生活リズムを整えたい大人にとって「スマホの使用時間を確認する方法」を知ることは欠かせません。
Androidスマホには「デジタルウェルビーイング」という機能が標準で備わっています。これは1日のアプリ利用時間や通知の回数、スマホを起動した回数まで自動で記録してくれる仕組みです。難しそうに思えるかもしれませんが、手順を覚えれば誰でもすぐに使えます。
この記事では初心者でも理解できるように、Androidでのスマホ使用時間の確認方法を順を追って解説します。さらにアプリごとの時間制限やフォーカス(集中モード)、おやすみ時間モードといった実用的な機能の使い方も紹介します。
読むことで得られることは次の通りです。
- スマホとアプリの使用時間をすぐにチェックできる
- 子どものスマホ依存を防ぐための管理方法が分かる
- 集中力や睡眠の質を守るための活用法が学べる
「気づいたら長時間使っていた」という状況を避けたい方は、まず正しく使用時間を確認することから始めてみましょう。
Androidで使用時間を確認する基本手順
スマホの使いすぎに気づいていても、「どれだけ使っているか」を数字で見たことはありますか?
Androidにはスマホの使用時間を可視化する機能が標準で備わっており、自分だけでなくお子さんの利用状況も把握できます。
ここでは、スマホの使用時間の確認方法として、もっとも基本となる「デジタルウェルビーイング」の使い方を2つのステップで解説します。
設定からデジタルウェルビーイングを開く
まずはスマホの設定から、使用時間を確認するための機能にアクセスします。
手順
※画面内の表記や手順は機種によって異なる場合があります。
- ホーム画面から「設定」アプリを開く
- 下にスクロールし「Digital Wellbeingと保護者による使用制限」をタップ
- 表示されない場合は検索窓に「Wellbeing」と入力
- 「あなたのDigital Wellbeing」または「ダッシュボード」をタップ
補足
- Android 9以降のスマホに標準搭載されています
- 機種によっては「デジタルバランス」など名称が異なる場合があります
- 見つからないときは、設定の検索窓を活用するとスムーズです
- 子ども用と仕事用で切り替え表示できる場合もあります(複数プロファイル時)
このステップを覚えれば、いつでも1日のスマホ利用状況をすぐチェックできます。自分の使い方を客観的に見る第一歩です。
日別とアプリ別の使用時間を確認する
デジタルウェルビーイングの画面では、スマホ全体の使用時間はもちろん、アプリごとの利用時間や通知の回数、ロック解除の頻度も一覧で確認できます。
見方のポイント
- 画面中央の円グラフ
→ 今日のスマホ利用時間とアプリ別の内訳を表示 - グラフをタップすると棒グラフに切り替わる
→ 曜日別の使用時間を確認可能。週単位での使い方を把握できます - 下のリストでアプリごとの利用時間と起動回数をチェック
→ よく使うアプリが一目でわかります
補足
- 使用時間は画面を見ていた時間のみカウント。音声再生やバックグラウンドは含まれない場合があります
- 午前0時にデータがリセットされます
- 通知数が多いアプリは「集中を妨げる原因」にもなりやすいので注意
アプリごとの使用時間が分かれば、無意識に触っているSNSや動画アプリの使いすぎに気づくきっかけになります。お子さんの学習妨げも可視化できるので、保護者の管理にも役立ちます。
アプリごとの時間制限を設定して使いすぎを防ぐ
次に行いたいのが、「使いすぎの予防」です。どれだけ使っているかを見るだけでは、つい手が伸びてしまうこともあります。そんなときに便利なのがアプリタイマー機能です。
特にYouTubeやSNS、ゲームアプリなど、「つい長く使ってしまう」ものに時間制限をかけることで、生活リズムを整えやすくなります。
ここでは、具体的な設定方法と、タイマーが終了したあとの挙動までを詳しく解説します。
アプリタイマーを設定する
アプリタイマーとは、1日に使用できるアプリの利用時間を制限できる機能です。制限時間を超えるとそのアプリはその日使えなくなります。
設定手順
- 「設定」アプリを開く
- 「Digital Wellbeingと保護者による使用制限」をタップ
- 「アプリタイマー」を選ぶ(※「アプリタイマー」という独立メニューがない機種もある)
- 表示されたアプリ一覧から制限したいアプリをタップ(機種によっては、「ダッシュボード」から各アプリの砂時計アイコン/タイマーで設定)
- 「アプリタイマー」または「タイマーを設定」を選択
- 1日の上限時間を設定して「OK」をタップ
たとえば「YouTubeを30分まで」にすると、合計30分を超えた時点でアプリはグレー表示になり、その日は開けなくなります。
ポイント
- 制限は「1日ごと」に適用され、毎日午前0時に自動リセットされます
- 複数のアプリにそれぞれ異なる制限時間を設定可能です
- 子どものスマホ管理を遠隔で行いたい場合は、保護者向けの「Google Family Link」を使うと、端末ごとの1日上限・就寝時間・アプリの承認フローなどを設定できます。
タイマー終了時の挙動と解除方法
タイマーが設定されたアプリの使用上限に達した場合、画面上で明確にブロックされる表示が出ます。
タイマー終了後に起こること
- アプリアイコンがグレー表示に変わる
- タップしても起動できない状態になる
- 「今日の利用時間を超えました」と表示される
これにより、無意識な起動や時間の浪費を自然に防げます。
タイマー解除方法
どうしても使いたいときは以下の手順で一時的に解除できます。
- 再び「設定」→「Digital Wellbeing」→「アプリタイマー」へ
- 該当アプリを選び、砂時計アイコンをタップ
- 「タイマーを削除」または「制限を解除」を選択
この機能の活用で得られるメリット
- つい使いすぎるアプリを自然にコントロールできる
- 時間管理の習慣づけに役立つ
- お子さんの学習や睡眠の妨げを防げる
- スマホ依存のリスクを軽減できる
アプリタイマーは、使いすぎたから後悔するのではなく、使う前から制限するという予防的なアプローチです。習慣を変えたい方にこそ、今日から活用してほしい機能です。
フォーカスとおやすみ時間モードで通知と操作を控える
スマホを使う時間を減らしたいのに、つい通知が気になってしまう。そんな経験はありませんか。特に子どもが勉強に集中したいとき、大人が仕事に集中したいときなど、「使わない時間」をつくる工夫が必要です。
そこでAndroidスマホに標準搭載されている「フォーカス」と「おやすみ時間モード」が役立ちます。この機能を使えば、特定の時間帯に通知を遮断したり、使わないアプリを一時的に無効にしたりすることができます。
設定はシンプルなので、Androidの基本操作ができればすぐ使えます。以下で詳しく解説します。
フォーカスのオンオフと例外アプリの設定
フォーカス(集中モード)は、選んだアプリを一時的に停止して通知を非表示にできる機能です。たとえば、学習や仕事に必要なアプリの通知だけは許可しつつ、SNSやゲームの通知は非表示にできます。
設定手順
- 設定アプリを開く
- 「Digital Wellbeingと保護者による使用制限」をタップ
- 「フォーカス」を選択
- 一時停止をし、通知を非表示にしたいアプリにチェックを入れる
- 「今すぐON」をタップ
設定中は、選んだアプリがグレー表示され、起動ができなくなります。
おやすみ時間モードの開始時刻と自動化を設定
おやすみ時間モード(就寝モード)は、夜間に通知や着信音をミュートし、画面の色を暗くして視覚刺激を減らす機能です。寝る前のスマホ習慣を見直したい方におすすめです。
設定方法
- 設定アプリを開く
- 「Digital Wellbeingと保護者による使用制限」をタップ
- 「おやすみ時間モード」を選択(機種によっては「就寝モード」)
- 「おやすみ時間のスケジュール」を設定
- 「スケジュールを使用する」を選択し、スケジュールを設定
- 曜日ごとの自動適用や、充電中に自動開始なども選択可能
さらに、通知音をすべてオフにする「サイレントモード」も自動で適用できます。
自動化のポイント
- 毎日同じ時刻に設定すれば、習慣化しやすい
- 充電中のみおやすみ時間モードにする設定も便利
この機能の活用で得られるメリット
- 集中したい時間に余計な通知に邪魔されない
- スマホの使用時間を自然に減らせる
- 睡眠の質が向上し、翌日の集中力も高まる
- 子どもにスマホのメリハリを教えるツールとして使える
ホーム画面のスクリーンタイムウィジェット
スマホの使用時間を毎回設定画面から確認するのは手間がかかります。特に子どもがどれだけ使っているかをすぐにチェックしたいときや、自分のスマホ使用を意識的に見直したいときには、ホーム画面に使用時間を表示する方法が便利です。
Androidスマホの「Digital Wellbeing」には、ホーム画面に直接追加できるスクリーンタイムウィジェットが用意されています。この機能を使えば、起動せずにその日の使用時間やアプリの利用状況をひと目で確認できます。
ここでは、その設定手順と、スマホ使用のルールづくりやアプリ制限といった管理機能についても解説します。
ウィジェットの追加手順を実行する
まずは、スクリーンタイムウィジェットをホーム画面に追加する方法から紹介します。
設定手順
- ホーム画面の何もない場所を長押し
- 表示されたメニューから「ウィジェット」を選択
- ウィジェット一覧から「Digital Wellbeing」を探す
- 長押しして好きな場所に移動
これで、スマホの使用時間や特定アプリの利用状況が手軽に確認できます。特に保護者が子どものスマホを管理する場面や、仕事中に意識的にチェックしたい人にとっては視覚的にわかりやすく便利です。
使用時間と就寝時間のルール例や管理例
ただ使用時間を表示するだけでなく、ルールを決めて管理することが重要です。Androidでは、Digital Wellbeing内で使用時間や就寝時間の基準を設定できます。
ルール設定の例
- 1日の上限使用時間を決める
- SNSアプリは1日30分まで
- 夜22時以降は通知をオフにするおやすみ時間モードを自動でオンに
アプリの許可とブロックを管理する
子どものスマホ利用や、自分自身の集中時間を守るためには、使えるアプリと制限したいアプリを明確に分けることが大切です。
管理機能の活用法
- 「フォーカス」でゲームやSNSアプリを一時的にブロック
- 「おやすみ時間モード」中は全アプリをサイレント化
- 「アプリタイマー」で使いすぎが気になるアプリを制限
また、Digital Wellbeingの設定からは特定アプリの使用を一括で把握し制限設定に移れるため、保護者が子どもの端末を管理する場面でも活躍します。
例えば、ゲームは1日30分まで、YouTubeは就寝時間以降使えないようにするなど、具体的な制限が可能です。
まとめ
Androidスマホには「Digital Wellbeing」などの便利な機能が備わっており、スマホの使用時間の確認方法は非常に簡単になっています。アプリごとの使用時間や日別の傾向を把握することで、つい無意識に使いすぎていたことに気づけるかもしれません。
また、アプリタイマーを使った時間制限、フォーカスやおやすみ時間モードの活用によって、通知の多さや誘惑から解放される環境をつくることができます。さらに、ホーム画面にスクリーンタイムのウィジェットを追加すれば、スマホの使い方を一目でチェックでき、日々の意識も自然と変わっていきます。
特に子どもを持つ保護者にとっては、学習の妨げや夜更かしの防止など、安心してスマホを持たせるための土台となります。自分自身の生活リズムや生産性を整えたい大人にとっても、有効な手段です。
「ただ便利に使う」のではなく、「健康的で効率的に使う」ためには、まず現状を知ることが第一歩です。
今日から始められるこの方法を活用して、スマホとの関係を見直してみてはいかがでしょうか。